久々の大漁。釣りにいったらなんと手ごろなサイズの鯛が3匹も。
1匹は刺身にして、もう1匹は塩焼き、3匹目は鯛の炊き込みご飯。家族も大喜びで楽しい夕食になるはずでした。
ところが鯛めしを食べたところ骨が喉にちくり。「アイタタ!」、もうびっくりですね。こんな時あなたならどうします?
魚の骨が喉に刺さってしまった時の対処方法を紹介します。
但し、硬く大きな骨の場合、自己対処はしないですぐ病院へ行って下さいね!!
Contents
昔から言われている方法は実は間違っている!?
喉に魚の骨が刺さった時、私が子供時代(ずいぶん昔のような気がしますが)にはご飯をかまずに飲み込むと教わっていました。確かにそうやった気がします。
果たして本当に効果があるかどうか、また正しいのか。
ひとつひとつ昔からの方法を順に紹介しますね。
- 唾を強く飲んでみよう!
対策といえるかどうかわかりませんが、何か喉に引っかかると自然に唾を飲みこもうとするでしょう。
何度かトライして、もし取れたらラッキーくらいに考えておきましょう。
- うがいをする
水を含んで骨が刺さっているところを重点的に「ガラガラ」とやってみて!
これも何度か試して取れたらラッキーです。
- ご飯を口に入れて飲み込む
有名なこの手法!!実は…NGです!!
子供のころお祖母ちゃんに聞いたような話ですね。ご飯を適度に口に入れて一気に飲みこみなさいと言うことですが、沢山入れると喉に詰まり危ないです!
またこの方法は刺さった骨がさらに奥へと刺さることがあります。奥に押しやると粘膜に傷がついて化膿することもあり状態が悪化することがります。
- お酢を飲む
これもあまりオススメできません。
お酢をそのまま飲むと胃を痛める可能性があります。
お酢が骨を柔らかくし、小さくて細い骨なら取れるかもしれませんが慎重に少しずつにしましょう。
- 足にあるツボを押す(青い印)
足の内側のくるぶしとアキレス腱との間にある「たいけい」というツボを指で押しながら深呼吸をすると取れることがあるそうです。
これで取れたら超ラッキーですが期待は薄いです。
- すぐ見える範囲内ならピンセットで取る
自分で鏡をみながらやるにしても、誰かにお願いするにしても、くれぐれも慎重に!!。
傷をつけてひどくなればもともこもありません。ピンセットは必ず消毒を!
- そして放置する
痛いけど少し経つといつの間にか痛みが引いて喉の違和感もなくなった!!
こんな経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
唾液で骨が溶けたりいつの間にか自然に取れたケースですね。もしくは骨で喉を傷つけただけで実際は刺さっていなかった!なんてこともあります。
したがって、痛みが少ない場合は少し様子を見てもいいでしょう。
でも、実際に取れたと確信出来るまでは気になりますよね。小さい骨でも痛みが増す時は絶対に放置しないで下さい。
魚も柔らかい骨、硬い骨、大小も様々。したがって、魚の種類によって対処方法を変えて下さい。
自己流対処は危険なことも!
昔からの言い伝えを含めいろいろ方法を見て来ましたが、どれも上手くいけばラッキーな感じばかりですね。
方法によってはもの凄く危険ですので安易なことはやめた方が無難です。
対処案の中で多少効果が期待出来て安全なのは、
“唾を強く飲みこむ”と“うがいをする”
この2つです。
繰り返しになりますが、「放置する」は柔らかい骨の魚で小さな骨なら様子をみるのもいいでしょう。しかし、大きな骨もしくは小さくても硬い骨の時はけっして放置しないで下さい。
食べにくい魚で食卓に上る主なものについて骨の固さを簡単にまとめたので、表を参考に様子を見るのか、病院へ行くのか判断してください。
・鯛と名の付く魚の骨は硬く魚好きの猫でも危ないです。(イサキも鯛に匹敵します)
・カレイ、ヒラメは硬いですが身が骨から外れやすいので食べやすい。
・切り身でよく売られているブリ、ハマチ、サケは小さな骨が身に紛れています。
・タチウオは背びれ側に小さな骨がびっしりあります。
・アナゴ、ハモ、ウナギは料理済み、下ごしらえ済みのものを利用すること。
病院へ行こう!でも何科に行けば良いの?
刺さった骨が気にならないほどの小さなもの以外は、病院へ行って見てもらうことを強くオススメします。
受診するのは耳鼻咽喉科です。内科(子供の場合小児科)では喉にささった骨を取る器具がないことがあるようです。
せっかく病院を受診したのに器具がないために耳鼻咽喉科を受診し直さないと行けなくなりますので、子供さんでも初めから耳鼻咽喉科を受診しましょう。
特に硬い骨をもつ魚の時は(鯛など)、民間療法を試すのではなく、真っ先に耳鼻咽喉科を受診しましょう。
硬い骨が喉の奥に刺さった場合、骨が体の内部まで達して太い血管や心臓を傷つけることもあり命に関わることもあります。
小さな骨が刺さった時も痛みがひどいなど症状が重い時も必ず病院へ行きましょう。
「魚の骨くらい・・・」と甘く見ない方が良いですね!!
魚の骨が刺さらないように気を付けるには?
近年では魚売り場で「骨取り済み」とシールが貼ってあるものを良く見かけます。あの忌々しい骨を取るという作業が不要になるので大変便利ですよね。
魚料理には骨があるということを意識して丁寧に食べる。これを心がける様にすれば誤って骨を口にすることもなくなるでしょう。
丁寧に食べるにはこつがあって、それは魚の体のつくりを知ることです。
まず知って欲しいことは、魚のどの部分に隠れた骨があるかということです。
魚は頭、胴体、尻尾とあるのですが、「ひれ」というものが付いています。この「ひれ」の付け根に小さな硬い骨がびっしり付いています。
頭から言うと胸びれが左右にひとつずつ、背びれ、腹ひれ、が左右にひとつずつ、そして知しりひれ、尾ひれ(尻尾)ですね。腹ひれ、尻ひれ、のわかりにくい魚もいます。
魚は、このひれと身の間にトゲのような骨がたくさんあり、背びれと身の間のつなぎ目のような役目をしています。
この部分を食べるときにここを丁寧に外せば綺麗に食べられますよ。
これからは、食べるときに「ひれ」を意識すれば大丈夫です。箸の使い方も自然と上達しますよ。
確かに魚料理はお肉のように「がぶり」とは出来ないので面倒かもしれませんが、骨を喉に引っ掛けない為にも、丁寧に骨を外し美味しくいただくようにしましょう。
まとめ
如何だったでしょうか?
魚の骨が刺さって困った方は是非参考にして下さい。それではこれまでのまとめです。
- 唾を飲みこむ、うがいをする以外の民間療法はしないこと。
- 刺さった骨が硬い、大きい時、もしくはひどく痛むときも迷わず耳鼻咽喉科を受診すること。
- 魚料理は十分注意し丁寧に食べることで、骨を喉に引っ掛けることもなくなるでしょう。
魚の骨くらいで病院なんてと思わずに早めに行きましょうね。最近は割と多いみたいですからはずかしくないですよ!